2013年5月28日火曜日

職業に貴賤あり?

先日、近所を歩いていた際、選挙事務所の前を通りかかった。
恐らく、これから選挙に出馬して政治家を目指しているらしく「ジャーナリストから政治に挑戦」といったようなキャッチフレーズが目に入った。
それを見て、思い出したことがある。かつての歴代内閣の大臣就任の挨拶だ。

「XX行政に関しては、素人ですが一所懸命に頑張ります!」というフレーズである。
最近でこそ見かけなくなったが、このような人材はいかがなものか?先進国で大臣を拝命する人材で、全く素人というケースがあるだろうか?

「職業に貴賤はない」とよく言われる、この言葉、職業に貴い、賤しいの差はないという意味で、基本的には私もその通りだと思う。

しかし、国民の生命と財産に直接関わる、政治家となれば話は別だ。しかも、直接選挙で選ばれる人材であり、国民に代わって法律をつくったり、議論をする立場である。

これらを踏まえると、貴い職業であるべきだと思う。

その政治家の質に対して、我々国民は胸を張ることが出来るのか?を真剣に自問自答すべきタイミングに来ていると考える。

政治家のレベルは国民のレベルだとも言われる。
すなわち、政治家のレベルを上げるためには、まず、投票する我々のレベルを上げなくてはならない。つまり、本当に必要な人物を選ぶ目を持つべきだと思う。

国を二分するような議論、憲法改正や尖閣をはじめとする領土問題、近隣諸国まで巻き込む原発問題に対して、興味を持ち「自分ゴト」にする。

イメージトレーニングとしては、大勢の前で上記のような問題について意見を求められたときに、しっかりと自らの意見を言えるだろうか?と問うてみると解りやすい。

このイメトレを続けていると、政治家を見る目が必ず変わる。
我々一人一人がしっかり人物、経験を考慮して自分の意見を最も実現してくれる候補者は誰か?を見定める。
選挙はウィンドウショッピングとは違う。商品をなんとなく見て、どれにしようかではなく、最初に明確にするのは自分の意見である。

我々に与えられている責任と権利のもと、
質の低い政治家を嘆く前に、自らの一票は考え抜かれた結果なのかを確認しよう。
政治家という職業を貴いものに出来るか否かは、投票する国民の責任である。

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